●ありがとうございました
九月から始まったぶどうの出荷、今年も皆様にお買い上げいただき
全国各地に発送いたしました。本当にありがとうございました。
(十月十五日に終了)
ご来園いただきました皆様には、忙しい時期と重なり、お茶の一杯
も差し上げられなかった方々もおられ、誠に申し訳ございませんで
した。
 詰め合わせる品種が揃うのを待っていたために、出荷が遅れまし
たけれど、天候に恵まれ美味しい実になりました。
「農薬をもう少し使えば、外観がもっとよくなるのだが・・・。」と、
何度も繰り返しながら、一般の農家の1/2しか使っていない現状を
嘆くべきか喜ぶべきか考えさせられました。

●瀬戸ジャイアンツ(桃太郎ぶどう)にすごい人気が集まり、どの
箱にも必ず一房はお入れしましたが、無くなってからでも注文の
お電話が入り、お断りするのが申し訳ない感じでした。来年は、
少しはご要望に応えられるようになるのではと話しております。

●スーパースペシャル(一万円)の箱については「瀬戸ジャイアンツ」
と「マスカットデュークアモーレ」の極上品を詰め、主人としては
最高の気分でお送りしたのですが、品種が沢山入ったものの方が
お好みだったお宅もございました。内容についてご希望を聞くべき
だったと反省しております。あらゆる面からご意見をお寄せいただ
きました方々へも厚く御礼申し上げます。

●マスコミが色々な角度から取り上げてくれました
「桃太郎ぶどう」が少しずつ販路を広げているようで、新聞、雑誌、
テレビ、ラジオ等昨年にも増して取材に来て下さいました。
報道されると、宣伝効果があり、見たり聞いたりされた方々から
即、問い合わせが参ります。ありがたいことです。
ただし、季節の終わりに放映された時には、もうお詫びばかり致し
ました。実物が無いのですから。
NHKが中継車まで運んで来て、全国放送すると三日も下調べして準備
してくれたのですが、台風のいたずらで中継は中止となり、これば
かりは主人も残念そうでした。(裏方としては、台風に感謝、と
いったところですが…。)

●「果実日本」
という雑誌に、今年登録された果物のことが掲載されます。ぶどう
の中に「マスカットデュークアモーレ」のことも出ました。読んで
いましたところ、育成者の欄に私の名前が書いてあるではありませ
んか。びっくりしました。本当に。主人の研究を黙って手伝ってき
た三十年目のプレゼントでしょうか。
友人の多くは、「あんた、黙って協力してきたの?」と、口を揃え
て言いそうです。(笑)

●研究中のぶどうがまだハウスの中にぶらさがっています
この中で陽の当たるところへ出られるのは何種あるのでしょうか。
そんなことを思いながら落葉の片付けを致しました。

●取材を申し込まれますと片寄るわけにもいきません。係りの方は
一生懸命ですから何とかして…と主人はどなたに対しても同じよう
に取材に応じておりました。
けれども、本当に忙しい時は、三十分の時間でも惜しかったようです。
「サライ」という小学館の発行している中高年向けの雑誌の記者の
方は東京から、カメラマンの方は奈良からお出になられて、一日中
熱心に取材されていました。時期が遅かったため、来年(平成十年)
の八月号か九月号に掲載される予定だそうです。どんな内容の雑誌
なのか一度読んでみたいと思っております。
取材に来られた皆さんから学ぶことも多く、よい勉強をさせていた
だき感謝しております。

●果樹栽培を楽しむ会
岡山市の公園協会が主催している会の延長で、今年は十五名ばかりの
皆さんが毎月一回実技研修にいらっしゃいました。
初めはどうせ皆さん次々に辞めていかれるだろうと軽い気持ちで
お引き受けしたようでしたが、どうしてなかなか、特に熱心な方々
ばかりで、毎月必ずといってよい程お越しになりました。
草を削っていただいたり、袋かけを手伝っていただいたり、残って
いるぶどうを切り落としていただいたり…と研修にならなかったの
ではないかと思える程、お世話になりました。
皆さんとご一緒に作業している時の主人は、ストレス解消が出来る
のだそうで、どんなに疲れていても、その日が来るのを楽しんで
待っていました。
私もストレス解消と主人への協力と称して、先輩や元同僚や友人、
知人に声をかけて、沢山の方々にご来遊いただきました。
「福の会」(九月九日)毎年実施
「三宅会」(九月二十九日)毎年実施
「トーク会」(十月九日)今年二回目
「佐藤会」(十月十一日)初めて
八十八歳を迎えられた方からまだ現役で勤められている三十代の
方まで合計六十名近い方々と旧交をあたためたり、改めてお友達
になったりいたしました。
本当に主人への協力になっているのかどうかは何も言わないので
分かりませんが、皆さんが喜んで下さっているようだと勝手に
判断しており、また来年もと楽しみにしているところです。
八十代を迎えられた元上司のお話は、いつも前向きで何かに挑戦
しておいでです。「これからパソコンを習いたい」ということでした。
漢字検定の一級に挑戦されておられる八十歳に近い先輩もいらっ
しゃって、実年をさわやかに生きるための指針をいただきました。
若い頃、ご苦労の多かったという元上司は、話される言葉の一言
一言の中に思いやり、気遣い、心配りなどが溢れていて、ご苦労
が無駄になっていないと教えられました。

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